スネケブカヒロコバネカミキリ

Macromolorchus hirsutus (Mitono et Nishimura)

体長|10~14ミリ

時期|7~8月

レア度|★★★★☆

RDBカテゴリー|なし

環境|森林・林縁

分布|本州(関東以西)・四国・九州・隠岐・対馬

1. 2010.07 山梨県

2. 2010.07 山梨県

3. 2010.07 山梨県

4. 2010.07 山梨県

5. 2010.07 山梨県

6.生息環境

7. 2010.07 山梨県

8. 2010.07 山梨県

9. 2010.07 山梨県

10.ネムノキの裂けた部分にとまる♀ 2006.08 山梨県

11. 2007.07 山梨県

12.生息環境

マルハナバチに擬態した変わった容姿のカミキリムシ。温帯樹林帯に生息し、ノリウツギ・リョウブ・カラスザンショウ等の花に集まる。メスはネムノキの部分枯れや立枯れにも飛来し、そこに産卵する。生息地はやや限られるものの、生息地での個体数は少なくない。オスの前胸は黒色だが、メスは赤色をしている。後肢脛節の端に長い棘があり、本種を捕まえるとそれを突き刺してくる。「チクッ」とする程度なのだが、最初はかなり驚かされる。本種がハチ擬態のカミキリムシという事を知らない人なら、ハチに刺されたと思って思わず手を放してしまうこと間違いなし。和名が長いので、ヒロコ、ブラシ等の愛称で呼ばれることもある。

ネムノキの樹皮は美味しいのか?、シカによる食害を受けやすく、シカの多い地域では根元付近の樹皮が根こそぎ齧り取られ、部分枯れの状態になって衰弱しているものが多くみられる。本種はその恩恵を受けているようで、そのような部分枯れに産卵している個体がよく見られ、個体数も増えているように思える。しかし、そのようなネムはアオスジカミキリの猛攻も相まって枯れてしまうものも多く、そのうちネムノキが無くなって、本種やアオスジカミキリも姿を消してしまうのではないかと少し心配。