クビアカツヤカミキリ(クロジャコウカミキリ)

Aromia bungii (Faldermann)

体長|25~40ミリ

時期|6~8月

レア度|-

RDBカテゴリー|なし

環境|緑地・公園・社寺林・農地・果樹園・市街地、住宅地(街路樹・庭木)

分布|本州・四国(外来種)

1. 2015.06 埼玉県

2. 2015.06 埼玉県

3. 2015.06 埼玉県

4. 2015.06 埼玉県

5. 2015.06 埼玉県

6. 2015.06 埼玉県

7.幼虫が排出するフラス 2015.06 埼玉県

8. 2015.06 埼玉県

9. 2015.06 埼玉県

10. 2015.06 埼玉県

11. 2015.06 埼玉県

全体は青みがかった艶のある黒色で、前胸は鮮やかな赤色をしてるのが特徴的な大型のカミキリムシで、中国・朝鮮・ロシア・ベトナム等を原産とする外来種。物資の輸入に使われる木製の梱包材やパレットに幼虫や蛹が紛れていたことにより、国内に侵入したと考えられている。2012年に愛知県で初めて確認され、翌2013年には埼玉県、2015年には群馬県・東京都・大阪府・徳島県でも見つかった。驚くべきことに、これらは地域間で遺伝的に異なっており、それぞれが独立して国内に侵入したものなのだという。その後は急速な分布拡大も伴い、確認地域は次々に増えており、2022年時点で13都府県で確認されている。成虫は日中、サクラ・ウメ・モモ・スモモ・アンズ等のバラ科植物の生木に集まり、交尾・産卵するほか、クヌギ等の樹液に来る事もある。繁殖能力が極めて高く、産卵数が1000を超える事もあるといい、幼虫はこれら樹木を激しく加害するため、被害を受けた木は衰弱し、やがて枯死してしまう。このため、街路樹のサクラや農園のモモ等に多大な被害をもたらしており、社会問題となっている。幼虫はフラスと呼ばれる木屑と糞が混ざったもの(写真6写真7)を排出するため、本種の生息を知る手掛かりとなる。2018年、外来生物法に基づく特定外来生物に指定されたため、飼育・販売はもちろん、生きたままの移動も禁止されている。学名からアロミアブンギ、ブンギ等と呼ばれる事もある。