スナハラゴミムシ

Diplocheila elongata (Bates)

体長|23~24ミリ

時期|-

レア度|★★★★★

RDBカテゴリー|VU

環境|河川敷・池沼・谷津田・湿地

分布|本州・四国・九州

スナハラゴミムシ

1. 2021.05 茨城県

スナハラゴミムシ

2. 2021.05 茨城県

スナハラゴミムシ

3. 2021.05 茨城県

スナハラゴミムシ

4. 2018.07 茨城県

スナハラゴミムシ

5. 2018.07 茨城県

スナハラゴミムシ

6. 2023.06 茨城県

スナハラゴミムシ

7. 2023.06 茨城県

スナハラゴミムシ

8. 2023.06 茨城県

スナハラゴミムシ

9. 2023.06 茨城県

谷津田や河川敷などの湿地で見られる大型のゴミムシ。夜間に地表を歩き回って他の昆虫を捕食したり、小動物の死骸に集まったりする。なかでもヒメモノアラガイやヒメタニシ等の淡水性の巻貝を好むようで、幼虫もこれらを食べるという。青森から鹿児島まで全国で記録があるものの、生息地は局地的でレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。しかし、近年、関東平野に限っては複数カ所で見つかっており、しばしば多産しているという。冬季は崖などの土中で越冬しているのが見つかるが、稀であるため、本来の越冬場所はもっと別のところにあるのかもしれない。夜間、明かりにも飛来する。似ている種にオオスナハラゴミムシオオゴミムシがおり、しばしば本種と間違われるが、本種は上翅が長くて平行である事などから区別する事が出来る。

当時、2015年頃。この時ネット上にはスナハラゴミムシの生態写真は勿論のこと、標本写真ですらただの1枚たりとも見つける事は出来なかった。保育社の原色日本甲虫図鑑に載っていた標本写真だけが本種の姿を捉えた唯一の写真と言ってもいい程に、どこを探しても本種の写真は見つからなかった。本当にこの種は日本に生息しているのか?疑いたくなるレベルだった。ある時、性懲りもなくネットで本種の情報を検索している時だった。SNSに衝撃的な投稿を見つけたのだ。「スナハラゴミムシ、千葉のレッドデータブックに入っているの謎。近くの谷津田に普通にいるんだが...。」確かこんなような内容だったと思う。しかし、そこに写真はなく、文字だけの投稿であったため、大方、オオゴミムシあたりを本種と勘違いしているのだろうと思った。しかし念の為にと投稿主の他の投稿を見た時にその考えは一変した。その方は自分よりもずっと若い学生さんだったのだが、ハネカクシやらジョウカイやらの細かな雑甲虫もきちんとやっている、自分なんかよりよっぽど詳しい本物の虫屋さんだったのだ。そして確信した。「この人がスナハラゴミムシと他のゴミムシを間違える訳がない!」「ある!この現代の日本にスナハラゴミムシが普通に見られる谷津田は存在する!」それから本種を探し求める谷津田の旅が始まったのだった。それから程なくしてだった。SNSについに本物のスナハラゴミムシの写真が投稿されたのは(上記とは別の方)。それは街灯下にいたというものだったと思うが、本当に衝撃的であった。それから徐々に本種の写真が投稿されるようになり、あれよあれよと増えていった。中には沢山いたという情報もあり、やはりあの人の投稿は本当だったんだなと納得した。生息環境や生態が分かってきたというのもあるとは思うが、今まで見向きもされなかったこの黒くて地味なゴミムシがレア種として認識されたというのも少しはあるのではないかと思う。実際に増えいているという方もいる。さて自分はというと、皆に遅れること数年、ようやくエンカウントを果たす事が出来た。それは奇しくも、ずっと昔、スナハラゴミムシがいるのではないか?と思い夜間ルッキングした事がある場所であった。あの時の自分に教えてあげたい。「そこ、本当にスナハラゴミムシいるで~」というわけで念願のスナハラゴミムシを撮影する事は出来たものの、自分にとっては未だにレア種のままで、2025年現在、これまでに見れたスナハラゴミムシは合計で4個体だけである。スナハラゴミムシが沢山いる環境、いつか辿り着くことは出来るだろうか?